大学概要【2024年度実施分】橋の模型づくりを通じたPBL教育
理工学部
本活動は,学生グループのチームワークで鉄を用いた橋梁模型の設計製作を行い,橋の性能,使用性,美観などの課題解決型学習を通じて,ものづくりの真の楽しさを経験します.工学知識の応用,設計効率化を意識したプロジェクト遂行を通じて,エンジニアの社会人基礎力を育むことを目的とします.
ACTIVITY
JSBC2024始動
2024/06/02
JSBC2024(ジャパンスチールブリッジコンペティション、通称:「ブリコン」)2024に向け、社会基盤デザイン工学科の3年生から4名、初めて1年生1名が参加して活動を開始しました。この他に、社会基盤デザイン工学科 渡辺研究室に所属する4年生がサポートメンバーとして協力します。JSBC2024は9月上旬に京都大学(桂キャンパス)で開催されることが決定しました。
5月末に初めてのメンバー会議を開催しました。各自が自己紹介を行った後、今後の活動方針について意見交換しました。活動責任者の渡辺孝一教授から、製作活動のポイント、安全作業上の留意点、製作に必要なスケジュール全般について、教示いただきました。これからは学年の異なるメンバーで、主に講義のない夕方や週末の時間を活用しながら、橋のコンセプトや外形、デザインなどを話し合い、橋模型完成に向けて本格的な作業を進めていきます。
初めて参加するメンバーは金属材料を使用した工作経験がなく、橋模型の設計に取り組むこと自体が初めてですが、困難や苦手意識を徐々に克服していくことで、将来の技術者としての知識や自信に繋げていくことを期待しています。
※ブリコンHPはこちら,http://bricom.jp/
橋のデザイン完了,材料加工に入りました
2024/07/23
JSBC2024(ジャパンスチールブリッジコンペティション、通称:「ブリコン」)2024に向け、取り組みは着々と進んでいます。大会HPによれば、今年度の大会は全国から24チームがエントリーしており、大会の盛り上がりが期待されます。
名城大学チームは、これまで先輩が蓄積してきた多くのブリコン資料と大会ルールブックを参考にしながら、今年度の橋のデザイン選定を行いました。3年生メンバーが提案したアイデアから、形状の細部を詰めて橋の概略形状を決定しました。次に4年生が中心となってFEM解析ソフトによる数値計算を行い、デザインと性能のバランスを何度も試算して、設計図を完成させました。7月に入り、完成した設計図を参考に、模型製作に必要な材料の選定や、溶接や切断などの金属加工の作業感覚や作業の必要時間を掴むための試験施工を行いました。大学の定期試験のため、活動は一旦休止に入り、いよいよ8月から本格的な製作活動がスタートします。
※ブリコンHPはこちら、http://bricom.jp/
夏季休暇を利用して橋の製作に集中して取り組む
2024/08/26
活動期間中に名城大学で開催されたオープンキャンパスを利用して、ブリコン活動を来場者に紹介する機会を経験しました。高校生はブリコン活動にとても関心があるようです。
8月に入り、活動本番の時期となりました。学部3年生がインターンシップに参加して欠員も出る中、お盆休みも返上して製作作業を進めました。努力の甲斐あって、設計図に近い状態まで、製作が完了しました。今年の名城大学の橋は名古屋の有名な建造物がモチーフとなっています。
橋の全体パーツが完成したところで、次は制限時間30分以内で橋を完成させるための「架設練習」を行う必要があります。組み立て競技に参加できるのは最大6名です。6名が揃って架設練習できる日程がほぼ確保できず、本番はどうなることか心配です。現在の架設時間は60分を超過する状況のため、このままでは失格となります。
数々の解決すべき課題が山積みの状況ですが、毎年、なんとか乗り越えてきました。今年も、大会本番までの時間を有意義に活用して、努力の成果を発揮できることを期待するところです。
※ブリコンHPはこちら、http://bricom.jp/
JSBC2024に出場しました
2024/09/25
京都大学桂キャンパスで9月11日から13日の3日間に渡って開催されたジャパンスチールブリッジコンペティション2024(JSBC2024)に出場しました。今大会は通算15回目のブリコンとなります。全国の大学や高等専門学校から全24チームが出場して、活気溢れる競技が繰り広げられました。名城大学から出場したチーム(チーム名:渡辺ブリッジマスターズ)は,4年生6名、3年生4名、1年生1名の計11名のメンバー構成で大会に挑みました。
残暑厳しい天候のなか、大会そのものは特設の屋内会場で実施されたこともあり、トラブルもなく順調に進みました。JSBCの競技種目は、バラバラの状態の部品から、架設フィールドと呼ばれる作業エリア内で早く確実に組み立てて、「橋」として完成させる「架設競技」、完成した橋に錘を載せて、目標とする変形に近づける「載荷競技」、橋の美観を競う「美観競技」、さらに、橋の設計から完成までの流れを紹介する「プレゼン部門」から構成されます。このすべての競技成績合計の上位チームが総合優勝を勝ち得る複合的な大会ルールとなっています。今大会の渡辺ブリッジマスターズは、名城大のシンボルマークをモチーフとした、「シャチホ橋」(橋の名称)で挑み、「架設競技10位」、「載荷競技5位」と上位に入り健闘しました。しかし、その他の部門で他チームが優位となり、結果、総合成績8位となりました。
ブリコン期間中、競技会場には協賛企業?団体による説明ブースが多数設けられました。鋼橋を担う企業の最新技術や、橋の建設におけるDXの取り組み、特別講演など数々の体験型の企画も催され、学生は実践的な知識を学びました。ブリコン活動に取り組み、大会競技を通じて、学生はものづくりの楽しさ、競い合うことの意義など、様々な学びを得ることができたと思います。
※ブリコンHPはこちら、http://bricom.jp/