このたび、本学部の柳沢秀郎教授が『アーネスト?ヘミングウェイ 日本との出逢い、中国への接近』(現代図書、2020)を上梓されました。
ヘミングウェイの生きた時代、いわゆるモダニズムの時代は、欧米のみならず、極東に位置する日本と中国にとっても近代化の時代であった。前衛芸術や豊かな生活を求めて日本や中国から世界中に移動していた芸術家や移民たち、および一連の近代戦争を通じて「国家」を模索していた日本と中国が、ヘミングウェイの人生とその文学作品にいかなるインパクトを与えていたのかを実証する試み。
(Amazonの掲載文より)
目次
第1章 キューバ資料が語るヘミングウェイと近代日本?中国との交差―ハバナのヘミングウェイ博物館と蔵書研究
第2章 語り手フレデリックの「学び」―『武器よさらば』に見る同盟?共闘と日米確執
第3章 大恐慌期のチャイナタウン?スラミング―『持つと持たぬと』に見る貧乏白人の危機的アイデンティティ
第4章 「国際友人」ヘミングウェイ―中国における諜報とプロパガンダ
第5章 戦場へのレクイエム―「原爆ジョーク」と『河を渡って木立の中へ』
第6章 文部省特選映画『老人と海』―戦中戦後の武士道言説を文脈に
第7章 長髪の日本人画家と長髪の画家ニック―「オリジナル?エデンの園」に見る出逢いの再現
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