吉野彰教授の手形モニュメントを名古屋?栄の広小路通沿いに設置
青い色ガラスにリチウムイオン電池の仕組みをイメージ
名古屋市の栄町商店街振興組合は目抜き通りの広小路通沿いの歩道に、2019年ノーベル化学賞受賞の吉野彰大学院理工学研究科教授?特別栄誉教授と2016年ノーベル生理学?医学賞受賞の大隅良典東京工業大学栄誉教授の手形モニュメントを設置しました。新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、同組合は2人を招いての除幕式開催を控え、1月29日、お披露目だけで済ませました。
同組合は名古屋や愛知県に縁のあるノーベル賞受賞者の手形モニュメントを2013年から広小路通沿いの歩道に建て、同年は2001年ノーベル化学賞の野依良治博士ら3人、2018年には、2014年ノーベル物理学賞を一緒に受賞した赤﨑勇終身教授?特別栄誉教授と天野浩特別栄誉教授/名古屋大学教授ら3人のモニュメントを設置しました。
今回は、吉野、大隅両氏が対象。ブロンズ製の手形、陶板の肖像画、受賞業績をイメージした青色ガラス板を組み合わせた、全体で幅1.5m、高さ1.2mのモニュメントを制作しました。吉野教授のモニュメントは広小路通南側の旧丸栄跡地前。デザインをした長谷髙史愛知県立芸術大学名誉教授らによると、ガラス板をブラスト加工した模様は、吉野教授が開発したリチウムイオン電池の内部の積層と、電子の移動をイメージしたといいます。大隅氏のものは名古屋栄東急REIホテル北向かいの広小路通北側に建立されました。いずれも、道路側からも誰のモニュメントか分かるように文字が刻まれています。
お披露目は大隅氏のモニュメント前で行われ、坪井明治理事長は「栄のメーンストリート沿いに8人のノーベル賞受賞者の手形モニュメントを建てることができた。親しみを込めて散策してほしい」とあいさつし、「新型コロナウイルス感染症が収まったら、先生方を招いてパーティーを開きたい」とも話しました。
吉野教授は名古屋に来ることはできませんでしたが、以下のようなコメントを出しました。
私の手形モニュメントが栄に公開されることとなり大変うれしく思います。新型コロナ禍の影響でリモートワーク中心の日々が続いておりますが、新型コロナ収束の暁に拝見できることを楽しみにしております。
8人のノーベル賞受賞者の手形モニュメントを見ながら栄散策できる
- 道路側から見たモニュメント
- 大隅良典栄誉教授の手形モニュメントの前であいさつする坪井明治理事長
- 赤﨑勇終身教授のモニュメント
- 天野浩特別栄誉教授のモニュメント