2024/03/29
農学部 生物環境科学科3年 岡 凌央(おか りょう)さん
コロナ禍で人との触れ合いが制限される中、ただ集まってお茶をしながらたわいもない話をする。そんな当たり前のことができない辛さを経験していた岡さん。コーヒー好きということもあり、喫茶愛好会に入り、集まる場を作りたいと、サークルへと昇格させました。その過程で取り組んだイベントで、企画力や企業への依頼?調整力、実行力などを身に付け、現在は学外へと活動の幅を広げています。岡さんの入学から現在までの活動を語ってもらいました。
A
もともとコーヒーが好きで、2年生の時に喫茶愛好会に入りました。当時はサークルではなく、コーヒー好き仲間が集まる、いわばお茶会のようなものでした。貸しスペースを探し、集まってコーヒー談義に花を咲かせる。ちょうどこの頃はコロナ禍で、仲間と語り合うという当たり前のことができない時期だったので、コーヒーも重要ですが、私としては“語り合える場”という点でとても有意義な場所であり時間であると思っていました。
ただ正式なサークルではないため部室がなく、毎回どこかに場所を借りていました。しかも活動実績らしいものがなく愛好会とはいえ解散の危機に。当時の部長が、何とかサークルにして残したいと語っていた熱い思いに心を動かされ、サークルにするために具体的に活動を始めました。
A
まずは実績を残すために、コーヒーイベントを企画しました。ただしコロナ禍ということもあり学生に管理は任すことは出来ないと、なかなか場所を借りることができませんでした。そんな時に、学内にあるブックカフェの店長さんが「学内にあるスペースなので、ここを使ったらどうか」と言ってくれたんです。せっかく学内にある施設なので、協力できることは何でもしてあげたいと申し出てくれました。
2022年12月に第一回目のイベントを開催。ブックカフェのコーヒー豆を使わせてもらい、スパイスを5種類、ジャムを3種類用意して、アレンジコーヒーを楽しんでもらうイベントにしました。学内に周知するためのチラシの作成、案内看板の作成、SNSでの告知など、様々な方法で広報した結果、当日は学生のみならず教員の皆さんまで100人ほど来ていただき、大盛況となりました。活動実績として残すことはもちろんですが、喫茶愛好会の存在を知ってもらいたいというPR目的もあり、どちらも手応えのある結果に。イベント後のアンケートには「定期的に開催してほしい」という声が多数ありとても嬉しかったです。
これを機に前期で1日、後期では学祭で喫茶イベントを行うことになり、定期的な活動実績を報告することで、ついに2023年4月、サークル組織として認められました。部室がもらえたことで、授業の空き時間などに自由に集まることが出来るようになり、活動について話し合う時間ができたことはとても大きかったと思います。個人的には、前部長の想いを叶えられたことも嬉しかったですね。
A
大学のキャリアセンターからお声がけいただき、「就サポカフェ」として手挽きコーヒーを提供しました。これは、内定者と就活を始めたばかりの学生が自由に語り合えるイベントです。この時はキャリアセンターが協賛。サークルメンバーが名古屋市内のコーヒー店から豆を仕入れ、参加者には実際に手挽きの体験もやってもらいました。50人ほど集まったのですが、自分でコーヒーを淹れるのは初めてという学生も多く「楽しかった」「美味しかった」と好評でした。
A
2023年の学祭で開催したイベントでは、ただコーヒーを楽しんでもらうだけではおもしろくないので、私たち喫茶愛好会のような、あまり知られていないけど真面目に活動に取り組んでいるサークルを応援することを目的に、何か一緒にやらないかと30~40ほどのサークルに声をかけました。自分たちで作った作品を展示したいと参加した造形部など、それぞれの活動を発表する場として活用してもらうことができました。ただ、学祭では学生自身が調理したものを提供することができません。そこで今度は大手コーヒーメーカーさんに協賛いただき、イベントは大成功!確実にそれぞれのサークルの認知度向上には貢献できたと思います。
A
Instagramで年間150万人に見られている『名古屋グルメ【なごめ】』というグルメメディアを運営している外部団体に所属しています。
2023年9月に学生支部を立ち上げることになり、その時声をかけてもらいました。もともと喫茶愛好会で飲食店とコラボすることが多かったですし、私にとってとても楽しそうだと感じられたので参加させていただきました。今はフェスチームリーダーとして団体運営に携わっています。
A
いいえ、実は大学受験で大きな挫折を経験しています。大学進学の際、将来は誰かのために役に立つ人間になりたいと思って医師を目指していました。「国境なき医師団」で活躍したいと考えていました。しかし残念ながら希望を叶えることはできず、高校時代からコーヒーが好きだったこともあって名城大学農学部に入学しました。
そんな挫折の思いの中、医者でなくても世の中の役に立つ方法はたくさんある。もっと自分がワクワクできることをやっていこう!と思わせてくれたのが、名城大学の仲間であり、今の"なごめ学生支部"のメンバーでした。大学のサポートが充実していたことも、色々なことにチャレンジしてみようと思わせてくれた大きな理由のひとつだと思います。
A
今のところ、企業への就職は考えていません。卒業後も"なごめ学生支部"の活動をメインに頑張っていきたいと思っています。その先の具体的なことはあまり考えていないのですが、ゼロからイチを生み出すような事業に携わっていきたいと思っています。そのためにも、今の活動の中で、たとえばフードフェスを自分で企画から実行まですべて行うようなことにもチャレンジしたいと思っています。イベントクリエーターのようなことが自分には向いているのかなと。
不安ですか?今は不安よりもワクワクの方が勝っていますね。
とりあえずは、5月18、19日に栄の光の広場で行われる「MIRAHAKU なごや祭り」への出店に向けて準備を進めています。「名古屋グルメ【なごめ】学生支部」としての出店になり、屋台で6品提供する予定です。企画からメニュー考案、仕入れ、調理まで自分たちで完結させます。また「なごめブース」を作って私たちの活動をPRする予定です。
三重県四日市市出身。幼い頃から好奇心旺盛で、まじめに勉強に取り組むタイプだった。コーヒー好きが高じて、コーヒー豆の研究がやりたいと名城大学の農学部に進学。植物保全研究室に所属。興味のあることはまずやってみて、本当に自分がやりたいことをその中から見つけていきたいタイプと自己分析する。
?インスタグラム『名古屋グルメ【なごめ】』
?『MIRAHAKU なごや祭り』公式サイト
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