2019/11/18
人間学部人間学科3年 林大智さん
日本の歴史のおもしろさに目覚めたのが12歳の時。とにかく歴史が大好きで、大学では幅広く文系の知識が得られる人間学部を専攻。研究テーマはもちろん日本の歴史。甲冑制作を通して、さらに歴史を深掘りしていく中で、地域のイベントなどでも活動を続ける林さんに、その活動内容や将来の目標などを語ってもらいました。
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小学校6年生の時に見たテレビ番組「日本の歴史」がきっかけです。この番組はドラマあり、コメディあり、クイズありと、いろいろな方向から日本の歴史をわかりやすく説明しており、歴史っておもしろい!初めてそう思ったんです。それから中学、高校と本を読んだり大河ドラマなどを見たりする中で、織田信長が一番好きになりました。
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歴史の勉強ができる学科があったことと、将来を考えて教職免許が取りたかったのですが、同時に学芸員の資格もほしいと思っていました。どちらかひとつしか取れない大学が多い中、名城大学では、両方の資格が取得できることに魅力を感じて入学を希望しました。高校まではあまり自由な時間がなかったため、大好きな博物館にもなかなか行けなかったのですが、大学に入ってからは時間ができたので、京都や東京、奈良にある博物館に、毎年10回は足を運んでいます。
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はい。大学2年生の時に、「歴史文化研究会」に入ったのですが、その活動の一貫として大学祭の時に「甲冑の試着体験」を企画しました。もともと自分の甲冑を持ちたいと思って「犬山甲冑制作同好会」に入っていましたので、同好会から甲冑を借りてきて、試着体験会を行いました。これが評判になって大盛況。たまたま学祭に来ていた一般企業の方から「甲冑を使って地域の活動に参加してもらえないか?」という打診が大学側にあり、名古屋市守山区で行われた節分のイベントに出ました。素材こそ鉄ではなく、軽いアルミ製ですが、作り方は本物と同じです。その甲冑を実際に見たり触ったりできるので、みなさんに楽しんでもらえましたし、何より甲冑を通して、開催地域の歴史や文化も伝えることができることで、やりがいを感じました。
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そうなんです。大型ショッピングモールでのイベントや、地元の祭り、子供向け歴史教室など、いろいろなところに呼んでいただき、甲冑を着て参加しました。地域の方に、少しでも歴史を身近に感じてもらえることで、名城大学が掲げている「社会連携性」にも貢献できているのかな?と思っています。イベントでは、その地域の歴史を紹介していますので、そのための歴史資料の写真など、使いたいものがある時は博物館や寺院に直接交渉し、写真の使用許可をもらったりすることも多く、外部機関と直接交渉することで、交渉力も身に付きました。
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「犬山甲冑制作同好会」では、おもに年配の方が、戦国時代からまったく変わっていない作り方を教えてくれます。まもなく私のものが完成するのですが、作り方を教えてもらい、甲冑を知らない人々に伝えていくことも私の役目だと思っています。あとは、小道具としての槍や刀が必要ですが、ネットのオークションなどで探して、アルバイト代が貯まったら、ひとつずつ買い揃えています。これも楽しみのひとつなんですよ。
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日本史を研究するゼミに入っています。古文書の読み方を研究したり、筆跡からその時代の背景を読み取ることができますので、古文書を少しでも理解できるように最近習字も習い始めました。学芸員の資格取得のための授業では、資料の読み方も学ぶことができますので、歴史についての知見を深めることができるので、とてもおもしろいです。また、イベントを通じて大勢の人の前で発表や説明を行う機会があり、相手に伝えたいことをいかにわかりやすく話すか、ということを学ぶことができ、今後のレポートや卒業論文の発表や、その後のプレゼンテーションにも活かせるものだと感じています。
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大学院に進学して、歴史研究者になるか、学芸員になるか、どちらかを志望しています。いずれにしても、最近の社会では、地域の歴史が忘れ去られているのではと危惧されています。地域の歴史こそが日本の歴史を構築してきました。今後、地域の歴史を調査し、人々に発信することで地域の歴史を後世に伝え、地域貢献の一助となるような活動を今後も続けていきたいと思っています。甲冑に関しても、身近なものではないだけに、より多くの人に見て、触れて、着てもらい、少しでも甲冑を身近に感じてもらうことが、歴史への興味の入口になればいいなと思っています。
A
何と言っても、地域との繋がりが強いという点だと思います。学外の活動への理解もありますし、そもそも私たちの活動も、地域から大学への声掛けから始まりました。それだけ地域と密着している証拠だと思っています。
名古屋市出身。小学校5年生より空手をはじめ、中学3年生で全国大会に出場。高校生で黒帯になると、大学では選手から指導者へ。現在も続けている。博物館巡りが趣味。東京国立博物館や京都国立博物館、徳川美術館などの博物館施設に年20回以上訪れている。今一番行きたい博物館は九州国立博物館。今までに見た国宝の数は400点を超えている。
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