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2020/09/10

「自粛期間」という試練を乗り越えて Vol.1

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感染症の世界的な流行という未曾有の事態に見舞われた2020年。東京オリンピックの延期が決定し、その後、陸上界でも軒並み大会中止?延期がアナウンスされた。

しかし、そんな状況も必要以上に悲観せず、「どれだけ自分で取り組んできたかが例年以上に結果に表れる」と話したのは米田勝朗監督。グラウンドの使用が制限されたり、集団での練習ができないなか、名城大学の選手たちは各々がそれぞれの課題に取り組んできた。
例を見ない遅いシーズンの幕開けとなったが、7月から大会も再開され、自己ベストを更新する選手も現れている。本来の活力を取り戻し始めた名城大学欧洲杯足球网_十大博彩公司-投注官网の前半シーズンを紹介する。

2020年のニューフェイス

この春も例年同様、新入生を迎え入れた。さらに今年は新たにコーチ1名がチームに加入。いずれもすでに名城大学欧洲杯足球网_十大博彩公司-投注官网の一員として欠かせない存在になっているメンバーだ。

野呂くれあ(法学部?法学科/秋田?秋田北鷹高校卒)

野呂選手は父?康一さんがかつて箱根駅伝を走った長距離ランナーで、その影響で陸上競技を始めたという。高校3年生の時には全国高校女子駅伝にも出場している(1区42位)。大学でも走りたいとの思いで、名城大学への進学を決めた。「不安はありましたが、実際に入学してからは自分にぴったりの大学だったな、と感じています。満足してのびのびと練習できています」
入学当初は練習についていくだけで精一杯という状態だったが、徐々に環境にも慣れて7月26日の諫早ナイターでは3000mで9分54秒79と、それまでの自己ベスト(10分22秒05)を大幅に更新。早くも成長を示している。
駅伝で出場候補のメンバー10人に選出されるのが目下の目標。「大会に合わせられるように、先輩をお手本にしながら自己管理できるようになっていきたい」と話す。

黒川 光(法学部?法学科/長崎?諫早高校卒)

「テレビで見ていた先輩が身近にいるのはまだ実感が湧かないこともあるくらい。一緒に練習できているのが毎日うれしいです」と話した黒川選手。高校生のころ全日本大学女子駅伝を見て、名城大学に入学したいという気持ちを抱いたそうだ。
高校時代は陸上の名門?諫早高校で寮生活。スマートフォンの所有禁止など生活面のルールが厳しかったため、大学での自律的な生活を新鮮な気持ちで迎えている。
昨年の全国高校駅伝では出走メンバーに入れなかったが、チームは目標であった8位入賞を果たし、仲間と志を共有することの素晴らしさを感じたという。「大学でもチームの日本一を目標にし続けたいです。個人的には4年間を通して、一度でも駅伝を走ることができるようがんばっていきます」と意気込んだ。

増渕祐香(法学部?法学科/東京?錦城学園高校卒)

高校時代は2年連続で全国高校駅伝に出場している増渕選手。高2、高3ともに1区を務めいずれも区間19位。インターハイでは3年時に1500mで8位に入賞するなど全国区の選手として活躍した。そんな増渕選手も、大学進学にあたっては「日本一の大学なので、練習についていけるのかと不安もありました」と話す。しかし、「入学してみると強い先輩と走れるのは楽しく、練習も、それ以外の生活も楽しく過ごしています」と、うまく大学生活へ移行したようだ。
東京出身で、地元を離れなくとも数多くの大学の選択肢がある環境だったが、「名城大はどの先輩も、自分の走りをして役割をしっかり果たしている印象を受けました。そういう選手のいるチームに行きたいと思ったので、入学を決めました」という。
今季は5000mを2回走って両方とも16分25秒台。高校生の大会では5000mが実施されることは少ないため、まだこの距離のレースの組み立て方は試行錯誤中だ。今後は5000mを中心に、スピードを維持する目的で1500mにも引き続き取り組みたいと考えている。
大学では日本インカレやユニバーシアードなどで活躍する選手になるのが目標。駅伝については「優勝のためには区間順位や区間タイムが重要になると思うので、一人で走ってもタイムが出せるようになりたい」と話した。主将の加世田梨花選手(4年)からも明確な目標を持って取り組んでいる選手の一人として名前が挙げられるほど意欲的に練習に取り組んでいる。

もう一人の『新戦力』

1年生3人のほか、今年はさらに玉城柾人コーチがチームに加わった。2019年3月に名城大学を卒業した玉城かんな選手(現?三井住友海上)の1つ年上の兄で、今年25歳。長野東高校、日本体育大学出身で、自身も長距離選手だった。

大学卒業後は一般企業に就職したが、もともと指導者を目指しており、大学では中学?高校の保健体育の教員免許も取得している。米田監督の誘いを受け、名城大欧洲杯足球网_十大博彩公司-投注官网に加わることになった。

米田監督は玉城コーチの父であり、長野東高校の玉城良二前監督(本年7月1日付で日本体育大学の男子駅伝監督に就任)とかねてより親交があり、その縁で玉城コーチのことも見知っていた。玉城家は自宅を選手寮として運営していたこともあって、米田監督としては「(玉城コーチは)寮生活というものを熟知しており、女子選手との接し方もよくわかっているので、チームにとって必要な存在になるはず」と考えているそうだ。
玉城コーチは4月に着任し、「最初は何をしたらいいのやらという感じでしたが、だいぶ慣れてきました。年齢的にも学生に近い立場で、何気ないことも話してコミュニケーションをとっています」とチームに馴染んできた。和田有菜選手(3年)や小林成美選手(2年)といった長野東高校出身の選手とは、同じ練習場所を使っていた時期もあり、昔からの顔なじみ。「まさとコーチ」と親しまれている。
「今の名城大は駅伝で連覇している強いチームですから、自分が着任した時期に負けたと言われることのないように取り組んでいきたいです」と話す。現在は市川千聖マネージャー(2年)とともに給水やタイム測定などで現場を支えている。

2年生?小林選手が10000mで東海学生記録を更新!

日本陸上界のシーズン再開の端緒となったシリーズ大会、ホクレン?ディスタンスチャレンジが7月に北海道の各地で開催された。士別(4日)、深川(8日)、網走(15日)、千歳(18日)の4会場で行われ、士別を除く3大会には名城大学の選手たちも参戦。今シーズン初のトラックレースに臨んだ。
 7月15日の網走大会では小林成美選手が10000mで東海学生記録を8年ぶりに更新する32分08秒67をマークした。この記録は2015年に名城大学を卒業した高木綾女選手が出したタイムを約16秒短縮するもので、学生歴代7位。小林選手は7月8日の深川大会でも5000mで15分45秒57と、自己記録(15分44秒76)に迫る好調ぶりを発揮している。

小林選手は加世田梨花選手(4年)、髙松智美ムセンビ選手(3年)、和田有菜選手とともに、3月にモロッコ?マラケシュで開催予定だった世界大学クロスカントリーに日本代表選手として選出されていた。この大会が小林選手にとって初の海外でのレースとなるはずだったが、新型コロナウイルスの影響で日本代表選手は派遣中止に。落胆の気持ちを禁じ得なかったが、その後は気持ちを立て直して練習に取り組んだ。今回果たせなかった日本代表としてのレースの実現に向け、現在は来年のユニバーシアード日本代表入りという長期的な目標を持って日々を過ごしている。
大学2年目での躍進だが、1年時には高校との練習の違いになかなか適応しきれず、苦い思いも味わってきたという。「高校時代の淡々とした練習から、強弱のはっきりした大学の練習に移行した時に、高校でのやり方が正しいんだと思ってしまう部分がありました。全日本大学女子駅伝(略称?杜の都駅伝)で思うように走れなかったのが変わろうと思ったきっかけです」と、1区区間9位の駅伝デビュー戦を反省材料に、この半年の取り組みが実を結んできた。
ホクレンでのタイムについては「意外に(いいタイムが)出たと思います。好条件がそろっていたし、いいタイムを出さなければいけない状況の中、自分の最大限の力を発揮できたのは評価したいと思います」と話した。

レース前は32分45秒くらいを出したいと思い描いていたが、実際にはそれより40秒近くも良く、従来の自己ベストを50秒以上更新する大躍進。米田監督も、「彼女は自分自身で必要なことを考えて実行できる選手です。自粛期間中もしっかりと取り組んできたのが結果に表れました」と高く買っている。
「今年はチーム内の争いも激しくなるので、まずは駅伝メンバーに入れるようにしっかりと監督にアピールして本番でも戦いたい。先輩との力の差はまだまだあるので、ベースの力をもっと上げていきたいです」と小林選手。今季後半も駅伝、日本インカレでの活躍を誓う。

後輩の活躍が発奮材料に

下級生が活躍する一方、同じレースに出場していた加世田選手は途中棄権。チームメイトの小林選手の功業は「うれしいけれど、それ以上に悔しい」と漏らした。ホクレンでは最低でも日本選手権の参加標準記録(32分25秒00)突破を目標と考えていたが、集団のペースアップについていけなくなり、8000m付近で途中棄権となった。1ヵ月ほど前に大会の開催がアナウンスされ、そこから準備をしてきたが、自らの状態は仕上がりきらず、納得いくような走りはできなかった。

加世田選手は今季チームを率いる4年生のキャプテン。昨年度から駅伝ではチームの先頭に立つ存在であったが、今年はついに最高学年となり、名実ともに大黒柱となっている。
前半シーズンは大会開催の目処が立たない中、モチベーションを上げられなかった時期もあったという。4年生中心にチームの士気を上げないといけないという気持ちはあるものの、部員たちにどんな声をかければいいのかわからず、悩みを抱えていた。一時は一人で抱え込んでいたが、今では他の4年生とも支え合って競技に集中できるようになってきたと話す。「自分がキャプテンになったからこれだけ強いチームになったと思われたい。走りで引っ張っていくようなキャプテンになりたいです」。
米田監督は「加世田にとって、小林のようにチーム内に負けられない選手が現れたことで目指すところが明確になって、いい刺激になっていると思います。今はチーム内の誰よりも練習を積まないといけないという意識を強く持っています」とこれからに期待を寄せている。

加世田選手が中心となって考案した今年のチームスローガンは「惜しまぬ努力 限界突破」。昨年末の全日本大学女子選抜駅伝競走(略称?富士山女子駅伝)の終了後、新チーム発足時に最高学年のメンバーで話し合って決定したそうだ。例年なら優勝が目標だが、優勝以上のものを目指していく、という思いが込められている。
昨年度、杜の都駅伝?富士山女子駅伝の2大会に出場したメンバーは全員チームに残っており、さらに1年生も加わって戦力は充実。今年の駅伝でも、「それぞれがしっかり走れれば昨年以上の結果が出るはず」と米田監督は話す。チームは今年も歩みを止めていない。